ビジネスプランのコンテストとは違い、ビジネスケース(模擬のビジネス課題)を与えられて、それへの対処策を提案しその優劣を競うものです。 課題の内容は、企業買収ファンドの大手であるKKRとTPGが、昨年TXUという石炭火力発電所で悪名高い電力会社を買収した実際の事件に基づいています。設定は、買収準備の最終段階で、ファンド側が、TXU批判の最先鋒に立つNGOであるEnvironmental Defense Fund (EDF)とNational Resource Defense Council (NRDC)に交渉を申し込んできた時点になっていて、我々に与えられた任務は、前代未聞の事態に戸惑うNGOに、以下の点を考慮しながら交渉戦略をアドバイスすること。
- NGOが買収に賛意を表明することが、ファンド側にどのような経済価値をもたらすか
- それを交渉材料にして、どのような環境を配慮した譲歩施策を要求するべきか
- 最大限の効果を引き出すためには、交渉はどのように進めるべきか
出場権は招待校に限られていて、今年は以下のビジネススクール8校が参加しました。
- コロンビア大学
- ダーデン (バージニア大学)
- ハーバード大学
- ケロッグ (ノースウエスタン大学)
- ロス (ミシガン大学)
- スターン (ニューヨーク大学)
- タック (ダートマス大学)
- ウォートン (ぺンシルバニア大学)
一次では課題が発表されて3日間で状況分析、戦略立案、文書提出をしなくてはならないのですが、私は折悪しく体調を崩して寝込んでしまったため、一番最初にアプローチの仕方を決めるところ以外はほとんど貢献できず、チームメートには大変申し訳なく思っていました。
運良くこうして再び機会が回ってきたことで、今回プレゼン準備を通して、コンサル業で鍛えられたスキルを発揮できましたので、どうにか一次の失点を挽回することができて幾分負い目が減りました。
決勝の課題は、一次で提案した戦略のプレゼン。ありものを単にパワーポイントに移して話すだけなら楽なのですが、それでは勝てないということで、一週間は授業もそっちのけで、夜遅くまで準備する日々が続きました。
その甲斐があって、見事優勝を果たした時は本当にうれしかった~!!打ち上げはブルックリンのPeter Luger Steak Houseで、大迫力のステーキをお腹がはちきれるくらい食べて、いー気分でカラオケへ。とても貴重な経験になりました。