2009年9月16日水曜日

ホームステイ

ルワンダでの最初の4週間は、UOBのスタッフのDanielさんの家族とホームステイさせてもらいました。

途上国での長期滞在は、これまでにも何度か経験がありますが、ホームステイをして現地の人と寝食、出退勤をともにするのは今回が初めて。

食事は出されたものを何でも食べる方ですし、お湯が出なかったり、水がにごったり、断水や停電が起きたり、きれいなタオルがなかったりなんてことにも慣れているので、特に不満はありませんでしたが、一番の悩みの種は出退勤時の交通手段でした。

お金を出せば、オートバイタクシーや普通のタクシーもありますけど、庶民の足は何と言ってもバス。ダウンタウンにあるオフィスから、Danielさん宅まで、車で約15-20分ほど。それを、バスを乗り継いでいくと300ルワンダフラン(約50円)、オートバイタクシーで1000フラン(約170円)、普通のタクシーだと4000-5000フラン(約700-900円)します。

ホームステイしている間は、Danielさんの行動に基本的に従うことにしたので、彼がバスに乗る時は私もバスに乗りました。しかし、このバスが、とにかく当てにならない。5分間隔で来たかと思えば、1時間以上来なかったりもする。

絶対的な供給量が少ないので、ピークの時間はバスが来ても、すでに満員で乗せてくれない。席が残っているバスがやっと来ると、我先にバスに乗り込もうと必死の競争になります。並ばないし、ぴったりここに停車すると決まっている場所があるわけでもないので、それこそカオス状態。少しでも遠慮なんてしてたら、本当にいつまでたってもバスに乗れません。

と、まぁそんな訳で、夕方6時に退社して、家にたどり着くのが9時なんてことも何度かありました。全く予測できませんので、肉体的にも精神的にも疲れます。

首都キガリで会社勤めをしていて、自家用車を持っていない人は、誰も一様に、交通手段について不満を述べます。国としても、 生産的なことに費やすことができたはずの国民の時間が大量に浪費されているわけですから、大きな非効率であり、経済的損失でしょう。

こういう環境では、会社をつくってバスの供給量を増やすだけでも大いに社会的意義のある「ソーシャルビジネス」と言えるのかもしれません。

P1000326
Danielさんの長男Shemaくん

考えてみると、私がこれまで途上国に滞在したときは、仕事で、移動の足はいつも用意されていたか、短期の旅行で、現地の人が高くて気軽に使わないようなタクシーもあまり気にせず使ってしまうか、という感じでした。

フィジーやミャンマーで仕事をしていた時に、同じオフィスで仕事をする現地スタッフが、どれほど交通手段のために苦労しているか、私はちゃんと理解できていなかったと思います。自分の想像力・共感力の不足に反省。

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2009年9月14日月曜日

マイクロファイナンス銀行でのインターン

キガリ市内のUOB本店

先週金曜日で、ルワンダでのインターンを無事終えました。

6週間インターンをしたUrwego Opportunity Bank (UOB)は、ルワンダでは最大のマイクロファイナンス機関 (MFI)で、世界的なマイクロファイナンスのグループであるOpportunity Internationalの系列。私がいた短い間にも、Kivaからの審査員が訪れたり、アメリカの国会議員の一団が視察に来たりと、外国からも注目を浴びているのがよく分かりました。

商業銀行になってまだ日が浅く、あまり会社の方針やマニュアルが文書化されていないものが多いため、それらを整備するためCEOの手伝いをしたり、銀行が支店を出していない地方向けに車で巡回支店を始めるプロジェクトの実行可能性予備調査を行ったりといった業務を担当しました。

平均的なMFIと比べるとしっかりした体制でやっている方らしいのですが、率直に言って、今回のインターンシップの最大の収穫は、「MFIってこの程度のものか」っていうのが体感できたことでした。

マイクロファイナンスという概念がいまだ耳新しい日本では、何か魔法のように素晴らしい貧困削減の万能薬でもあるかのように語られることが多い気がしますが、限界もあれば問題もあるのは当たり前のこと。

マネジメントの未熟さとか、業務改善の余地といったものを、日々の業務の中で実際に目で見て、その限界や課題が腹に落ち、まだ自分の中で微かに残っていた「マイクロファイナンスの神話性」のようなものを払拭できた気がします。


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2009年9月7日月曜日

Kaien、始動

ケロッグ経営大学院にMBA留学する直前に、息子さんが自閉症と診断された鈴木慶太さん。

彼の「自閉症を取り巻く社会の現状をどうにかして変えたい」という、真剣な思いと行動力に引き寄せられ、ビジネススクールの仲間や、多くの外部の専門家、それに応援してくださる方々が少しづつ周囲に集まって来て、Kaienは始まりました。


Kaienlogo
Kaienのロゴもリニューアル

この夏、主要メンバーがケロッグを卒業して、Kaienの勢いは加速中です。
  • 先月東京で開かれた、MBAnoWA主催の日本人MBA留学生を対象としたビジネスプラン・コンペティションで優勝
  • 大手IT企業で自閉症の方を雇用する新規プロジェクトにKaienがコンサルティング業務などで支援することが内定
  • 法人化準備も進んでおり、今月末には株式会社Kaienを設立の予定

さらに、今月末には、アカデミーヒルズでCEOの鈴木慶太さん(Kaien共同創業者として言わば身内ですが、このブログは私の個人的なメディアですので、これからも「さん」づけで呼ばせてもらいます)が、1時間半ほどの講演をさせていただくことになりました。

ケロッグ経営大学院 モーニング・セッション
変貌するMBA 社会起業のうねり
~全米ビジネスプラン・コンペティション優勝者による体験談~

  • 日 時: 2009年9月25日 (金) 朝 8:00~9:30
  • 場 所: アカデミーヒルズ49 (六本木ヒルズ森タワー49階)
  • 会 費: 4,000円(サンドイッチ・コーヒー代が含まれます)
  • 申込み: 件名に『ケロッグ・モーニング・セッション8』と記載の上、ケロッグ経営大学院日本同窓会・事務局まで、メール【kellogg@arc-c.jp】にてお申し込みください。(アカデミーヒルズのホームページ経由の申し込みはすでに満席になっております)
  • お問い合わせは『アカデミーヒルズ・六本木スクール事務局』までお願いします。(電話:03-6406-6200、受付時間:10:00-19:00 土・日・祝・年末年始を除く)

鈴木慶太さんからのメッセージ

このセッションでは、息子が自閉症に診断されてからビジネススクールの仲間たちとビジネスプランを書き上げ、起業にいたるまでに体験したエッセンスを、「MBAと社会起業」というコンテクストの中でお伝えしようと思います。
このセッションをお聞きいただけば、Kaienのプロジェクトが何を目指して始まり、アメリカのMBA生や社会起業支援家に評価・批評・支援されるなかで、どのような変遷を遂げて創業に結びつこうとしているのかが、良くお分かりいただけるものと感じています。セッションの最後には鈴木とQ&Aの時間も数十分ほどとっていますので、Kaienに対する質問などをお気軽にしていただける機会にできればと思います。
会場が六本木ヒルズということで場所柄、高い会費になり恐縮です。今のところ席に若干の余裕がありますが、是非お早めに申し込みください。

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2009年9月6日日曜日

Twitterの活用法 - わたしの場合

前回に続いてTwitterネタです。試みに今回初めて使ってみた読者アンケートには、7名の方が答えてくれました(ちょっと寂しい。。)が、結果は
  • 何それ? 1人
  • アカウントをつくっていない 1人
  • アカウントはつくったが、あまり使っていない 3人
  • 実はツイッター中毒です 2人
と、やっぱりまだTwitterを活用されていない方が多い様子。是非皆さんにもTwitterの情報の滝にうたれる心地よさを味わってみて欲しい!、ということで、今回は私の場合のTwitter活用法をご紹介したいと思います。
  • リアルな知り合いだけでなく、業界の著名人などを気軽にフォロー。その人たちがフォローしている人や、フォローされている人も分かるので、面白そうな人がいればどんどんフォロー。
  • 興味を惹かれるつぶやきには、相手のアカウントネームの前に@マークをつけて返信したり、転送(RT = Retweet)します。
  • そうしているうちに、自分のつぶやきをRTしてくれたり、返事をくれる人が出てきて、フォローしてくれたりもします。お互いにフォローしあうようになれば、Direct Message (DM)で他の人には見られずにやり取りもできるようになります。
  • 数アカウント持って使い分けている人もいますが、私は面倒なので一アカウントだけ。Twitterでは基本的に英語ですが、日本語でも(あと、ほんのたまーに韓国語でも)つぶやいてます。
  • 日本語は、思考の断片を書きとめておくと言う用途が主。
  • 英語は、気になった情報を片っ端からメモする感覚で、RTすることが多いです。
  • 私はmixiにこのブログの更新情報が流れるようにしていますが、同様にTwitterでのつぶやきはFacebookに流しています。
  • 写真や、英語で長くなる文章は、Tumblrを使っています。Twitterとの相性がよく、Tumblrで書いたものが即Twitterに流れるようにできます。
  • 因みに私の中では、Twitter → はてなブックマーク → Tumblr → 本ブログという順に情報の精製度合いが上がっていく感じで使っています。つまり、Twitterではちょっと興味深い情報は何でもRTしますが、その中でもとっておきたい情報ははてなブックマークを使って保存、さらに自分の興味のド真ん中に近いものはTumblrの英語ブログにスクラップしています。日本語ブログをつけている主な目的は、自分の思考をまとめるためですが、日本語より英語の方が言い回しとかあまり気にしないで楽に書けるので、英語ブログは本ブログのネタにするかもしれないことを未調理のまま書いておいたりもします。
  • Twitterを本格的に使い始めて、シンプルすぎるTwitterの機能に不満を感じるようになったら、TweetDeckiPhone用もあります)がおすすめ。SettingsのColors/Fontタブで、International Font/TwitterKeyを選択するのを忘れずに。
と、まぁ雑然としていますが、こんな感じで使っています。他にも皆さんのお勧めの活用法やコツ、テクニックがあったら教えてくださいね。

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2009年9月5日土曜日

(私からも)Twitterのすゝめ

ここにきて、何だか日本でのTwitter熱が俄然盛り上がってきている気がしますね。私がブログチェックしている方たちの中にも、ここ一ヶ月くらいの間にTwitterを始めた人が何人かいますし、メディアでも随分取り上げられているようです。

かく言う私も、アカウントをつくったのが今年の4月で、本格的に使い始めたのは6月にビジネススクールを卒業してからですから、決してアーリーアダプターではありません。

最初はマイクロ・ブロギングという呼称にひきずられて、自分の日々の状況を発信するものだと思って、「ブログをアップデートし続けるので精一杯なのに、そんなに一日に何回も発信することなんてないよなー」と、腰が引けていました。

しかし、少しずつ発信しながら、だんだんフォローし、フォローされる人が増えてくれるにつれて、Twitterの醍醐味が分かってき始めた気がします。

人によって違うと思いますが、通常のブログはまとまった文章を書けるため、その分構えてしまって、なかなか気軽に更新するのが難しいもの。だけど、Twitterだと、140字という文字制限があることで、かえって気軽に思考の断片や、ちょっと気になった情報をメモに書き留めておくくらいの感覚で更新をできるようになります。

また、知人や著名人のブログも、長い文章は読み応えがありますが、なかなか腰を落ち着けて読む時間が取れなかったりします。それがTwitterの短い文章なら、ほんの数秒の仕事の息抜きだったり、移動中の時間に、興味を惹かれるエントリがあればさっと見てさっと反応を返すことができます。

この気軽さによって生まれるコミュニケーションの加速が、思わぬ交流の広がりを生んでくれます。

しかしまぁ、ここまでは、本格的にやる前からある程度想像はできたこと。

想像していなかったのは、Twitterの情報収集ツールとしての威力です。ちょっと大げさに聞こえるかもしれませんが、MBA留学せずとも、その効用の何分の一かはTwitterをうまく活用すれば補えるのではないかという気さえします。

ビジネススクールに留学することの効用の一つの大きな要素は、ネットワークだというのは、多くの人が語っていること。世界中から集まる優秀な学生たちだけでなく、教授陣、彼らのネットワークを通して授業や講演に招かれてくる人々、その他様々なイベントを通じて、自分の関心分野の最先端で活躍する人たちと実際に会って知り合う機会というのは、とても貴重なものです。

そのネットワークも単に顔と名前を見知っているというだけならば、あまり意味がありません。で、このようなネットワークが実際どのようにして役に立つかというと、その効用の大きな部分は、最新情報の流れる輪の中に入るということではないかと思います。情報の中には、就職の紹介などといった重要情報も時にはありますが、より日常的に恩恵を感じるのは、業界プレーヤーの動向だとか、興味深い雑誌や新聞の記事だとか、そういった軽めだけど選りすぐりの情報が絶えず向こうから流れ込んでくることでしょう。

Twitterがあれば、そうした情報網の構築が自宅にいながらできてしまうのです。自分の興味のある業界のオピニオンリーダーたちを見つけてフォローすれば、彼らが伝えたい取っておきの情報や、ちょっと気になった情報にすぐに接することができます。普通のブログをチェックするのもいいですが、Twitterの方が、より頻繁で、リアルタイム性が高く、また即座に要・不要を判断できるような簡潔な形で情報が流れてきますので、はるかに強力な情報収集ツールと言えると思います。

そうして入ってきた情報をまた発信・共有することで、ネットワークが広がっていきます。

Twitterについて聞いたことはあるけど何だかよく分からなくて始めていない人や、アカウントは作ってみたもののどうもピンとこなくて、ほとんど活用していない人は、まずは情報収集ツールだと割り切って使い始めてみてはいかがでしょうか。


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2009年9月2日水曜日

勝間和代のクロストーク

フローレンスの駒崎さんのブログや、SocialCompanyのIchiさんのTwitterで、勝間和代さんが毎日.jpで「日本の社会起業家を応援しよう」 という問題提起&コメント募集をしていることを知り、遅ればせながら私もコメントを寄せてみました。

勝間和代のクロストーク 日本の社会起業家を応援しよう
↑ 「51 Commented by 徐 勝徹 さん」ってやつです。
(Ichiさんのすぐ後。)


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