2008年6月24日火曜日

The Catalog of Approaches to Impact Measurement

先月、"A Catalog of Methods for Entrepreneurs and Investors to Define, Measure and Communicate Social Impact and Return in Privately-Held Companies"が、Social Venture Technology Groupロックフェラー財団により刊行されました。

これに、寄稿者の一人として私の名前が載っています。ほんのささやかなものですが、Appendix Aの社会資本市場(Exchanges)に関する調査・分析を担当し、p.70の"Social Investment Platforms: Summary of Impact Measurement Approaches"の表を作成しました。

名前が載ること自体はほとんど自己満足でしかありませんが、この調査の過程で色々な業界関係者と直接コンタクトをとる機会があったことはラッキーでした。こうして地道にネットワークを広げていこうと思います。

2008年6月10日火曜日

4人の日本人ネット起業家

今週月曜日に、日本のネット企業4社の創業CEOの話を伺うというラッキーな機会がありました。

四氏とも、1999-2000年のネットバブルの最盛期にeコマースのそれぞれの領域で起業し、その後のバブル崩壊の淘汰を勝ち抜いて来た経歴の持ち主です。

元々CEO同士で勉強会を組んでいる気心の知れた仲だそうで、今回シカゴで開かれるInternet Retailer Conference & Exhibition 2008に参加されるついでに、日本から来ているMBAの学生と話をしてみたいと考えられ、シカゴ大GSBとケロッグに声がかかったということらしい。

各社の事業内容について簡単なプレゼンがそれぞれ10分ほどあった後でQ&Aという流れで、講演会というよりは座談会に近い打ち解けた雰囲気で、率直なお話を聞かせていただくことができました。皆さん気さくで、知性と情熱にあふれていて、「こういう人とだったら一緒に仕事をしてみたい」という気にさせる魅力を持っていらっしゃいます。

丁度、私の中で留学前に起業に対して抱いていた「やってみたいな」という憧れが、「絶対やらなきゃ」という確信に変わってきたところでしたので、大いに触発されました。

特に、中休みの際にお話させていただいた佐藤氏は、Kivaについてもご存知で、私が友人たちと取り組んでいるビジネスアイデアについても少しだけお話しする機会がありました。P2Pのマイクロファイナンスを仲介するKivaは、従来の慈善資金のお金の流れの仕組みに比べると、すばらしく画期的なものですが、本当に効果的な資源調達および配分を実現するためには、お金が生む社会的価値を客観的に見えるようにし、その成果の大小を資金提供者のインセンティブにリンクさせる必要があると、私は考えています。

こうした仕組みを生み出すためにもインターネットの力を使うことは不可欠ですし、ゼロから市場を作り出す経験をされた彼らの話しからは学ぶべきところが多く、MBA一年目の締めくくりにとても良い刺激を頂くことができました。

2008年6月7日土曜日

世界献血デー

前回に続いて古巣の赤十字関連のネタになりますが、ネットでちょっと興味深いニュースを見かけたので。 私も日本にいたら行ってみたいところ。

サウジ大使館:「留学生の代わりに献血して」と呼びかけ
 『世界献血デー』(14日)に、すべての自国民が滞在国で献血をするように」とのサウジアラビア政府の指示に従い、在日本サウジアラビア大使館(東京都港区六本木1)が留学生たちに献血をさせようとしたところ、多くは英国留学経験があるなどの理由で献血できないことが分かった。大使館は苦肉の策として、「大使館内でごちそうするので、代わりに日本人が献血して」と異例の呼びかけをしている。

 同政府は「世界各地のサウジアラビア人が献血し、相手国と友好を深めよう」との試みを各国にある大使館に指示。在日大使館も4月、日本の大学などで学ぶ約200人の留学生にメールなどで協力要請を始めたが、留学生のほとんどはヨーロッパへの滞在・留学経験があった。日本は変異型クロイツフェルト・ヤコブ病への対応で、「80~96年に1日以上英国に滞在した人は献血できない」との献血制限を実施しており、多くの留学生が該当した。

 しかし、献血は本国政府の指示のため、日本だけ中止することはできず、大使館に日本赤十字社の献血車を呼び、日本人に献血してもらうことにした。その代わり、特例的に大使館の一部を開放し、昼にはサウジ風炊き込みに肉を乗せた「カプサ」など高級食材のお国料理を振る舞う。

(中略)

 受け付けは14日午前10時~正午と午後1~4時。問い合わせは同大使館(03・3589・5241)

献血需要の充足と、自国のイメージアップと、国際交流とを一度に達成してしまおうというなかなか粋な企画ですね。日本では有償採血は禁止されていますが、国際赤十字による定義では、「少額の物品、軽い飲食物や交通に要した実費の支払いは、自発的な供血と矛盾しない。」ということなので、このサウジアラビア大使館の試みは問題ないということみたいです。