このモデルを日本に持ち込もうする際に、私たちが現在着目しているのが車載電子機器・部品の組込みシステムやソフトウェアのデバッグです。
『近年では、電気・電子機器の高度化・複雑化と、マイクロプロセッサやメモリの性能単価の下落が進んだ結果、より広範な分野で組み込みシステムが採用されるようになっている。洗濯機、炊飯器、テレビ、ビデオ、デジタルカメラ、プリンタ、コピー機、携帯電話、自動車、自動販売機、券売機など、身の回りにあるほとんどの機械には何らかの組み込みシステムが搭載されているといっても過言ではない。』このように、組込みシステムや組込みソフトウェアの開発・検証に必要なスキルへの需要は急速に拡大しているのに対して、現在日本では全産業で約10万人の組込みエンジニアが不足しているといわれています。
特にこの問題が深刻なのが、自動車業界です。今や「走るコンピューター」とさえ呼ばれるほど自動車の電子化は進んでおり、車載電子機器・部品が車の製造コストの30-40%を占めています。こうした傾向は今後さらに加速することが見込まれており、組込みエンジニアの確保は業界全体の課題となっています。
私たちはここにチャンスを見出し、自動車業界に特化して、組込みシステムやソフトウェアのデバッグおよび検証を行うビジネスができないかと考えています。とは言え、実は困ったことに、私たちのチームには、自動車業界に詳しい人も、ソフトウェア・エンジニアリングの知識を持っている人もいないため、現在はこれらの業界関係者や自閉症支援専門家の方たちに必死で聴き取り調査をかけているところです。