2008年2月2日土曜日

偽善考 - その2

企業の場合にも、「我が社の利益」というものを考える時に、その視野をどこまで広げるかには、様々な幅がありえます。

  • タイムスパン: 短期 vs 中期 vs 長期 vs 超長期
  • ステークホルダー: 株主、経営者、従業員、顧客、取引先などのビジネスパートナー、業界、地域コミュニティ、自国、国際社会
  • 利益の種類: 直接的利益 and/or 間接的利益、経済的利益 and/or 社会的利益、機能的利益 and/or 感情的利益
これらの三つの変数について、どこまでを考慮に入れて自社の利益を図るかによって、取るべき行動は変わってきます。

ただ、どこまで行ってもその本来の意図は自己利益の増大であることには、何ら根本的な違いはありません。

例えば、超長期的に国際社会の社会的利益を増大することを意図した企業行動は善で、中期的に地域コミュニティの経済的利益と感情的利益に資することを意図した行動は偽善であるなどと言う事は、誰にもできないのです。

2 件のコメント:

  1. そうですね~。
    根本の違いはないのでしょうけど、
    やっぱり、自社利益がかかってくるので、一生懸命になればなるほど、目先にとらわれがちになりそうですね。
    それに、日本人はどうも利益のない奉仕活動という言葉が美徳であり、善だと思っている傾向が強いので、ここに儲け話などの利害関係が絡んでくると、偽善だと犬猿したがり、抵抗があるようですな。
    内面はどうだかわかりませんけどねぇ。

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  2. > ちっちきちーさん

    滅私奉公って、自分たちにはできないからこそ美徳とされるんでしょうね。

    でも自分たちにできないことは、広がりませんし、長続きしません。

    ちゃんとインセンティブを考えてあげないと。

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