2008年6月7日土曜日

世界献血デー

前回に続いて古巣の赤十字関連のネタになりますが、ネットでちょっと興味深いニュースを見かけたので。 私も日本にいたら行ってみたいところ。

サウジ大使館:「留学生の代わりに献血して」と呼びかけ
 『世界献血デー』(14日)に、すべての自国民が滞在国で献血をするように」とのサウジアラビア政府の指示に従い、在日本サウジアラビア大使館(東京都港区六本木1)が留学生たちに献血をさせようとしたところ、多くは英国留学経験があるなどの理由で献血できないことが分かった。大使館は苦肉の策として、「大使館内でごちそうするので、代わりに日本人が献血して」と異例の呼びかけをしている。

 同政府は「世界各地のサウジアラビア人が献血し、相手国と友好を深めよう」との試みを各国にある大使館に指示。在日大使館も4月、日本の大学などで学ぶ約200人の留学生にメールなどで協力要請を始めたが、留学生のほとんどはヨーロッパへの滞在・留学経験があった。日本は変異型クロイツフェルト・ヤコブ病への対応で、「80~96年に1日以上英国に滞在した人は献血できない」との献血制限を実施しており、多くの留学生が該当した。

 しかし、献血は本国政府の指示のため、日本だけ中止することはできず、大使館に日本赤十字社の献血車を呼び、日本人に献血してもらうことにした。その代わり、特例的に大使館の一部を開放し、昼にはサウジ風炊き込みに肉を乗せた「カプサ」など高級食材のお国料理を振る舞う。

(中略)

 受け付けは14日午前10時~正午と午後1~4時。問い合わせは同大使館(03・3589・5241)

献血需要の充足と、自国のイメージアップと、国際交流とを一度に達成してしまおうというなかなか粋な企画ですね。日本では有償採血は禁止されていますが、国際赤十字による定義では、「少額の物品、軽い飲食物や交通に要した実費の支払いは、自発的な供血と矛盾しない。」ということなので、このサウジアラビア大使館の試みは問題ないということみたいです。

2008年5月19日月曜日

ミャンマー・サイクロン災害

最近、ミャンマーのサイクロン、中国の大地震と立て続けに大きな災害がアジアを襲いました。

被害はどちらも甚大ですが、中国政府が迅速な対応で国際的な評価を高めたのに反して、ミャンマーの軍事政権は国連の支援を拒否し続けるなど、相変わらず自国民の苦難に無頓着な対応に終始しています。

私が国際赤十字の仕事で、ミャンマー赤十字社の組織強化および災害対策を担当していた2002-04年当時と比べても、ミャンマーの政情はさらに悪化していて、政権が国際支援に対して抱く警戒感もより強くなっているようです。

しかし、5月17日付のSan Francisco Cronicleの記事の中でSan Francisco FoundationのCEOも語っているように、「このような政情では、ミャンマーに支援をしようとしたところで無駄だ」というふうに考えないで頂きたいと思います。

この記事でも取り上げられているように、こうした困難な状況で力を発揮するのが、国際的な資源動員力と、現地の草の根ネットワークを併せ持つNGOです。数は限られていますが、Save the ChildrenWorld VisionなどのNGOが、ミャンマーでも活躍しています。

私の古巣の国際赤十字赤新月社連盟も、外国人の被災地への立ち入りが極度に制限される中で、国内最大のボランティア網を誇るミャンマー赤十字社と連携し、救援活動を展開しています。

5月16日に発表された52億円規模の緊急救援計画に関するプレス・リリースで、連盟の事務総長は以下のように語っています。

"(Local Red Cross volunteers and other trained community members) know the language, culture and context. They have been the first to respond and we need to continue to support and use this expertise and experience to reach as many people as possible."

私はミャンマーでの任期中に、赤十字ボランティアと地域コミュニティのメンバーを対象として、災害対策トレーニングプログラムを全国規模で立ち上げたのですが、その成果がささやかながらこうして現れているようです。

地震では、発災後2-3日が救援活動の最大の山場になり、あとは徐々に復興活動に移っていくのに比べて、サイクロンとそれにより引き起こされる洪水では、感染症の蔓延などの二次被害の懸念がより深刻なため、救援活動の遅滞はそのままさらなる被害者数の拡大につながりかねません。

日本赤十字社でもミャンマー・サイクロン災害被災者救援金の受付をしていますので、是非ご協力ください。

2008年5月17日土曜日

ウォール・クライミング

友人に誘われて、前から興味があったウォール・クライミングのレッスンを受けました。ロープを使わないボルダリングは一度だけやったことがありますが、今回はハーネスとロープを使うトップロープ・クライミングに挑戦。

週1回3時間 x 2週間の速習コースで、
  1. 用具の名称や専門用語の説明
  2. ロープの結び方
  3. 安全確認の仕方
  4. ロープ捌きの練習
  5. 二人一組になって、交互にクライマーと、ビレイヤー(クライマーのために地面でロープを確保する人)の練習
  6. クライミング・テクニックのレッスン
  7. 試験

というのが大体の流れ。無事試験をパスしてコース修了が認定されると、監督者なしで自由にクライミングウォールを使用することができます。

傍から見ていると筋力だけの勝負に見えますが、これが中々奥が深く、柔軟性や持久力も必要とされるし、体重移動や手足の動かし方の手順を考える一種のゲーム的な楽しさもあります。何より難易度の高いルートを登り終えた時の達成感は、何とも言えません。

週一回くらいのペースで練習して、次はリード・クライミングもマスターしてみたいな。

2008年5月15日木曜日

PC復活

修理に出していたPCがやっと帰ってきて、また日本語での入力ができるようになりました。 友人から古いラップトップを借りて修理期間中をしのいでいたのですが、日本語IMEが入っておらず、インストールしようにもハードディスクに十分なスペースが無かったので、しばらく日本語は読めても書けない状態でした。

ところで、前回書いたケース・コンペティションについて、 Aspen Institute我が校のウェブサイトにそれぞれ記事が載せられたので、もしお時間があればチェックしてみてください。

2008年4月27日日曜日

JP Morgan Leadership Case Competitionで優勝!

JP モルガン・チェース銀行Aspen Instituteが主催するThe Walter V. Shipley Business Leadership Case Competition。社会貢献価値市場のビジネスプランとは別口で、同級生たちとこの大会に出場していたのですが、その決勝が、25日ニューヨークはバッテリーパークのリッツカールトンホテルで行われました。

ビジネスプランのコンテストとは違い、ビジネスケース(模擬のビジネス課題)を与えられて、それへの対処策を提案しその優劣を競うものです。 課題の内容は、企業買収ファンドの大手であるKKRTPGが、昨年TXUという石炭火力発電所で悪名高い電力会社を買収した実際の事件に基づいています。設定は、買収準備の最終段階で、ファンド側が、TXU批判の最先鋒に立つNGOであるEnvironmental Defense Fund (EDF)National Resource Defense Council (NRDC)に交渉を申し込んできた時点になっていて、我々に与えられた任務は、前代未聞の事態に戸惑うNGOに、以下の点を考慮しながら交渉戦略をアドバイスすること。
  1. NGOが買収に賛意を表明することが、ファンド側にどのような経済価値をもたらすか
  2. それを交渉材料にして、どのような環境を配慮した譲歩施策を要求するべきか
  3. 最大限の効果を引き出すためには、交渉はどのように進めるべきか

出場権は招待校に限られていて、今年は以下のビジネススクール8校が参加しました。

  • コロンビア大学
  • ダーデン (バージニア大学)
  • ハーバード大学
  • ケロッグ (ノースウエスタン大学)
  • ロス (ミシガン大学)
  • スターン (ニューヨーク大学)
  • タック (ダートマス大学)
  • ウォートン (ぺンシルバニア大学)
一次の各校予選で選抜された代表グループが、二次でふるいにかけられ、決勝に勝ち進んだのはコロンビア、ダーデンと我らがケロッグ。

一次では課題が発表されて3日間で状況分析、戦略立案、文書提出をしなくてはならないのですが、私は折悪しく体調を崩して寝込んでしまったため、一番最初にアプローチの仕方を決めるところ以外はほとんど貢献できず、チームメートには大変申し訳なく思っていました。

運良くこうして再び機会が回ってきたことで、今回プレゼン準備を通して、コンサル業で鍛えられたスキルを発揮できましたので、どうにか一次の失点を挽回することができて幾分負い目が減りました。

決勝の課題は、一次で提案した戦略のプレゼン。ありものを単にパワーポイントに移して話すだけなら楽なのですが、それでは勝てないということで、一週間は授業もそっちのけで、夜遅くまで準備する日々が続きました。

その甲斐があって、見事優勝を果たした時は本当にうれしかった~!!打ち上げはブルックリンのPeter Luger Steak Houseで、大迫力のステーキをお腹がはちきれるくらい食べて、いー気分でカラオケへ。とても貴重な経験になりました。

2008年4月20日日曜日

ビジネスプラン

University of Texas at Austinが主催する2008 Social Innovation Competitionですが、昨日準決勝の結果が発表されました。

私たちのチームの結果は…残念ながら、決勝進出はならず。

でも今回無理をして完成度が低いながらも、一旦ビジネスプランを書いてみたことで、今後なすべきことの全体像がつかめ、改善・補強の必要な点があきらかになり、とても良い経験になりました。私たちのアイデアを実現に近づけるため、ビジネススクールで残された今後一年強の時間をより有効に使うための基礎ができたように思います。

2008年4月14日月曜日

ご無沙汰です

前回のエントリーから3週間近くも間が空いてしまいました。

2週間のタンザニア旅行を終えて、アメリカに戻ってきたのが3月30日の夕方。(友人がみんなの旅行中の写真を集めてスライドショーを作ってくれたので、ご興味のある方はこちらをご覧ください。)

その翌日から即春学期が始まる中、Social Innovation Competitionのビジネスプランをやっとこ仕上げて4月2日に提出することができました。

しかしその後、ここ数週間の無茶な仕事量が祟って、週末から4日間も寝込んでしまいました。

最近、数ヶ月無理を重ねては数日ぶっ倒れるというのがパターンになりつつあります。しかも、その周期が段々短くなってる気が。。

胸に手を当てて考えてみると、ここ一年くらいは運動らしい運動をしていない。生活にメリハリがなく、ずるずると仕事&勉強をしている。

これはまずいということで、以下の三点を決心しました。

  • 徹夜はしない。最低でも3時間は寝る。それも最悪週2回まで。
  • 生活のリズムを取り戻す。基本的に深夜2時までには寝て、朝8時に起きる。
  • 体力をつけなおすため、まじめに運動する。と言っても、私の性格からして、何か明確な目標がないとすぐにまた元の怠惰な生活に戻ってしまうのは目に見えているので、勢いで大枚$130を払って、シカゴマラソンに出走登録しちゃいまいした。

うし、有言実行!

2008年3月27日木曜日

Social Innovation Competition二次選考の〆切延長

タンザニアに来ています。17日にダルエスサラームに入り、21-23日はザンジバルに滞在し、今はキリマンジャロに近いアルーシャにいます。

昼は本来の目的のプロジェクトで病院訪問+少し観光、ホテルに戻るとほとんど徹夜でSocial Innovation Competitionの二次選考用のビジネスプラン作成に勤しむ日々。無理を重ねて、まだまだ完成度は低いながら、〆切ぎりぎりでどうにかこうにか出来上がりそう…という状態で、必死になってラストスパートをかけていた矢先、なんとつい先程期限延長の告知メールが届きました。

どうやら、担当の方がここ一週間病気で寝込んでいて、参加者からの質問にまともに答えられなかったため、一週間期限を延長するということらしいです。うーん、喜んでよいのやら、なんとも言えない心境。

緊張の糸がぷっつり切れて、今夜はプロジェクトの仲間たちとポーカーに興じてしまいました。まぁ、勝ったからいいんですけど。

2008年3月9日日曜日

Social Innovation Competition 一次通過!

なななんと、一次通過していました!何の話かって、University of Texas at Austinが主催する2008 Social Innovation Competitionです。

これ、実はチームで話し合ったときは、私たちの社会貢献価値市場プロジェクトは、アイデアが固まりきっていない準備段階のため、まだこうしたコンペティションに参加するのは時期尚早だろうという結論でした。ただそれにしても、一次審査はExecutive Summaryだけだし、ダメもとで出すだけ出しても何の損もないだろうと思い、期限最終日に速攻で一人で作成して提出したんです。

だけど、一次審査の結果は2月28日発表で、メールで通知が来るということだったのに、ずっと何の音沙汰も無し。その後数日何度かホームページをチェックした時も、何のアナウンスメントも無かったので、今回は駄目だったんだな、と思っていました。

今日になって、「誰か知り合いでも通過していないかな」とふと思って、もう一度ホームページを見てみたんですね。

すると、何と私の名前があるじゃないですか!やったー!

。。。でも、これが喜んでばかりはいられないんです。

1000組以上の応募から48組が残ったその中に選ばれたこと自体は、すごく嬉しいんですが、来週は期末の試験やレポートが目白押し。で、それが終わるや否や、17日からはタンザニアに行かなきゃならない。二次審査用の本格的なビジネスプランの締め切りは3月28日ですが、その頃はまだタンザニアにいる予定です。タンザニアは休暇でなく、うちの学校がゲイツ財団IDEOAbbott等と組んでやっているGlobal Health Initiativeというプロジェクトで行くので、毎日忙しいし。

どう考えても、~30頁の本格的なビジネスプランを作成する時間が全く無い。

こうなると、2月28日の発表日から今日までの時間を浪費してしまったのが、いかにも惜しい。 どうして通知のメールが来なかったんだー!と、嘆いても始まらないし。。

こんなチャンス(一等賞金は$50,000で、おそらくこの手の学生コンペティションでは全米最大級!)を、みすみすあきらめるのも悔しい。 うーん、どうしよう。チームの他のメンバーと相談してみよう。。

2008年3月2日日曜日

Information market as a social valuation mechanism

Sean Stannard-Stockton's recent column on the Financial Times envisages that more individuals of moderate income will be interested in the social markets by 2033.

There has been a significant increase recently in the level of interests across the social sector in the possibility of adopting a market mechanism. Many have been trying to emulate the system of stock exchange, but they have been failing so far to achieve the most important purpose of adopting such a market mechanism – to allocate finite resources to their most valued use.

This is because, in my view, they take stock exchange system too literally without recognizing the critical differences between social values and economic values and the needs to adapt and modify the existing market mechanisms to this unique context.

A million-dollar question here is how to assess the non-economic values created by social organizations in the absence of price mechanisms since the society as a whole needs to collectively assign some value to different social organizations’ activities in order to be able to prioritize resource allocation. The social sector has invested enormous money and efforts in elaborating social impact evaluation methodologies and metrics, but I believe that the existing utilitarian approaches will never be sufficient.

I think the way forward is to disaggregate the functions of a market into two, that is, a valuation mechanism and a resource allocation mechanism. This is essentially a two-step system that works in a similar manner as TV advertisement market does. As is the case with the services provided by social organizations, those who benefit from TV programs (audience) are not same as those who pay for TV programs (sponsors). The TV producers succeeded in capturing, albeit imperfectly, the value of their programs using mechanisms such as a gross rating point (GRP), and made it possible for sponsors to allocate their money efficiently to the air time blocks with various valuation.

There already are emerging social investment platforms such as GlobalGiving and KIVA, that can work as resource allocation mechanisms in the social sector. What is lacking, however, is a feasible and credible valuation mechanism that can address unique difficulties of dealing with social values, including their public-good nature, impossibility of linear aggregation, and incommensurability. Information markets such as the Iowa Electronic Market and the Intrade appear to have a great potential in solving all.

When I shared this idea with Sara Olsen of SVT Group, she said that socialmarkets is now planning to experiment a similar idea. No one else in the social sector seems to have seriously tried to use an information market as a valuation mechanism and link it to a social investment platform. The obvious problem with using information market as a social valuation mechanism, however, is that there is no exogenous, observable measurement according to which prediction market participants' bets are rewarded or punished, and ultimately validate the accuracy of information market's results.