12月2日の英語エントリーに書いたとおり、「社会貢献価値」取引所のプロトタイプを創り、試験を重ねた上でビジネスプランを策定するというプロジェクトを、有志・知人と現在進めています。荒唐無稽なアイデアに聞こえるかもしれませんが、実は10年ほど前からアメリカを中心に議論がさかんになり、徐々に研究が進んできているトピックです。まだ机上の空論と思われがちなものを、不完全であれ現在できる形でつくってみて実際にテストするというこのプロジェクトは、社会起業インフラの開発・整備という観点から極めて重要な試みになると考えています。
ジェッド・エマーソンなどはこの分野で中心的な人物の一人ですが、彼は経済性と社会性という価値を別個に捉えるのではなく、ブレンドした価値観を創り出す必要があると考えていて、そうした新しい価値観に基づいた社会性事業のインフラ作りを提唱しています。日本では経済同友会が提唱している「市場の進化」の考え方などはこれと一脈通じるものがあると思います。
ただ、私は実はこのブレンデッド・バリューのコンセプトの現実的有用性については、まだ疑問を感じています。社会性という価値を、経済性とはあくまで別個の価値として認め、その極めて異なった性質を理解しないと、それを促進するための効率的な仕組みづくりなんて不可能だと思んです。経済性価値の促進のために発達してきた市場という仕組みを単純に流用するのではなく、社会性という価値の特性にあったオーダーメードの仕組みを作る必要があるのではないかという仮説をもって、現在のプロジェクトに取り組んでいます。
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1 週間前
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