次の訪問先は、カンパラ郊外のMbuya地区にオフィスがあるAfrican Agricultural Fund。
ちょっと時間があったので、同じMbuyaにあるReach Out Mbuya HIV/AIDS Initiativeを見学。
スラム地区の約3000人のHIV/AIDS患者に、診療サービスを提供するだけでなく、裁縫・手工芸などの仕事も提供する。ボランティアの70%はHIV/AIDS患者自身で、彼らが看護、ソーシャルワーカー、教師役を担って自分達の手でこのコミュニティを支えている。
African Agricultural Capitalは、東アフリカの農業関連ベンチャーへの投資に特化したベンチャーキャピタル・ファンド。Rockefeller FoundationとGatsby Charitable Foundation、それにVolksvermogen NV というベルギーの信用金庫の出資によって2005年に設立された。
当初資本は約7億円で、これまでケニア、タンザニア、ウガンダの16の企業(内、ベンチャーは3件で、あとは中小企業)に6億円を投資している。最初の投資案件を見つけるのに一年もかかったとか。
投資先は大体年商5000万円から3億円の規模の企業で、1500万円~1,5億円程度の投資をする。期間は凡そ6年。
社会的リターンと経済的リターンの両方を追求するが、経済的リターンについては赤字にならなければ良いという程度のようだ。Managing DirectorのTom Adlamさんは、「0.01%の利益でも、利益は利益だからね」と言っていた。融資は利率9%、株式投資は年率15%のリターン(ともに米ドルベース)を目安としている。ウガンダの現在のプライムレートが15.5%だから、市場水準より低いレートの設定になっている。
現在のところ投資チームは3名と小規模。目下、20-40億円程度の新しい資金を調達するため営業中。
債権投資の場合も株式投資の場合も、Tomさんが投資先企業の取締役会に入る。だが、ガバナンスや組織体制、システムの整備などについてある程度アドバイスをする他は、年2回のミーティングに出席したり、四半期レポートを見て質問をしたり、時に監査役を指名したりといった程度で、積極的に経営に関与しているという様子ではなかった。
ここでも、アフリカのベンチャーや中小企業では株式投資に懐疑的という話を聞いた。当初は、投資資金の配分を株40%、債権60%とする予定だったが、実際には20%対80%の割合になっているとの事。
投資先企業の事業ポテンシャルを最大限発揮することが可能にするためには、投資家が投資先企業とともにリスクをとる株式投資のほうが、債権投資より望ましいとして、株式投資にこだわる人が多いが、投資先企業が求めていないものを押し付けるわけにはいかないだろう。
まずは、債権で関係をはじめて、信頼を醸成するとともに財政政策に対する理解を向上させ、その後これはという投資先に株式投資というのが、一番現実的な方法ではないか。
なんと、お陰さまで「起業・独立」カテゴリで今14位!!
25位圏内定着を目指していますので、上のアイコンを毎回クリックしてくださいね!
25位圏内定着を目指していますので、上のアイコンを毎回クリックしてくださいね!
とても魅力的な記事でした!!
返信削除また遊びに来ます!!
ありがとうございます。。